続けられる株式投資

株を始める方が長く続けられるような投資方法の紹介

東証の市場再編とTOPIXの見直し

 何故東証の市場再編をするのか

 

東証1部の銘柄数が多すぎる

2019年12月現在、日本の最上位市場である「東証1部」に上場している企業数は2160社で、30年前と比べて2倍に増えています。

イギリスやドイツなど、世界の最上位市場の銘柄数は、300~500社が一般的なのに比べると、かなり多いとわかります。

これが、日本株から世界の投資マネーが遠のく原因となっていました。

外国人投資家のお金を日本に呼び込むためにも、東証の市場再編をおこない、東証1部の銘柄を厳選しなければならないのです。

 

市場の特徴が明確でない

東証には4つの市場がありますが、それぞれの市場の役割がはっきりしていません。たとえば、最上位市場である東証1部に注目しても、大企業がいれば、中小企業もあり、業績が伸びている銘柄もあれば、業績が落ち込んでいる銘柄もあります。

ジャスダックマザーズの違いも、明確ではありません。

どちらも「成長企業」が中心の市場なので、東証が別々で市場を運営する意味は、あまりないと言えます。

もともと、ジャスダックは独立した取引所であり、あとから東証が吸収した経緯があります。

それゆえに、以前から統合するべきだと指摘されていました。

このように、市場ごとに特徴を明確にできていない状態では、外国人投資家からお金を集めにくくなります

そこで、市場ごとに特徴を定義しなおす必要が出てきました。

市場再編ができれば、日本株の銘柄選びがしやすくなるため、外国人投資家の資金が集まり、いまより活気にあふれた市場となるでしょう。

 

 

東証トピックス算出方法見直し

東京証券取引所は令和2年12月25日、2022年4月4日の市場区分再編に伴い、TOPIX(東証株価指数)の算出ルール見直しを発表しました。

新たな市場区分に関係なく、2022年4月1日時点の構成銘柄を継続してTOPIXに採用します。

一方、流通株式時価総額が100億円未満の銘柄は「段階的ウエイト低減銘柄」に指定し、22年10月末から25年1月末まで、四半期ごとに構成比率を徐々に下げます。

段階的ウエイト低減銘柄に指定された場合でも、その後の株価回復状況や売買回転率を踏まえ、再評価を23年10月に実施します。

25年1月末までの移行期間における新規上場銘柄については、区分見直し後の最上位市場「プライム市場」に新規上場する銘柄のみをTOPIX構成銘柄とします。

東証は22年4月、現在の第1部、第2部、東証マザーズジャスダックの4つで構成される市場区分を「プライム市場」、「スタンダード市場」、「グロース市場」の3市場に集約します。

体制移行後の定期的な入れ換え方法は、金融審議会の専門家部会が市場関係者の意見を広く聞いた上で決定します。

同時に構成比率の上限(キャップ・ルール)も導入し、10%とします。

東証の荒井啓祐・情報サービス部長は記者向け説明会で、「海外での指数利用を考えて、国際基準を意識して導入する」と語りました。

ただ、TOPIX構成銘柄の最大比率を占めるトヨタ自動車でも3%程度にとどまることから、市場全体に与える影響は限定的とみています。

東証は、継続採用となる流通株式時価総額100億円以上の銘柄のTOPIXに対するカバー率を99%以上と試算しています。

 

 

市場再編による投資家への影響 

 

TOPIXに連動する投資信託ETFの価格が変動

市場再編によって、TOPIXに組み入れられる企業が変わるため、TOPIXに連動する投資信託ETFの価格も変動します。ただし、TOPIXの構成銘柄は2022年から段階的におこなう予定なので、投資信託ETFの価格変動は小さいでしょう。 

TOPIX構成銘柄から外れた企業の株価が下がる

市場再編によって、TOPIXに組み入れられる銘柄の条件が、“東証1部上場”から、“プライム市場の流通時価総額100億円以上”に変わります。

そのため、新しい条件に合わない企業は、TOPIXの組み入れから外されます。

この場合、TOPIXから外れた企業の株価は下がると考えられます。

東証1部から実質的に降格する銘柄の株価が下がる

現在東証1部に上場している企業は、基本的にそのままプライム市場に移行しますが、プライム市場の流通時価総額の基準を満たしていない企業が300社ほどあります。

これらの企業は、希望すればプライム市場に上場できますが、希望しなければスタンダード市場への上場となります。

これは、実質的な降格にあたるので、株価が下がる可能性が高くなります。

東証1部への市場替えによって株価が上がる

市場再編に合わせて、現在東証2部やジャスダックマザーズに上場している企業が、東証1部に市場替えする可能性があります。

これは、市場再編がおこなわれる前に東証1部に上場しておけば、プライム市場の上場条件に合わなくても、プライム市場に上場できるからです。

市場替えで東証1部に上場すると、投資家からの注目が集まるため、株価が上がると考えられます。

株主数を増やすのを目的に株主優待の新設や立会外分売の実施などを発表した場合、市場替えを狙っている可能性があるので注目する必要があります。

東証の市場再編は、「各市場に特徴を持たせ、上場銘柄を整理する」のが目的です。

これによって、日本株を売買しやすい環境が整うため、外国人投資家の資金も集まり、日本株が活気づくと考えられます。

最終的には、投資家にとってメリットの多いものになりそうです。